肉の知識

牛肉の格付け

牛肉の格付けは、「歩留等級」(枝肉から骨や余分な脂肪などを取り除いてどのくらいの部分肉が取れるか)と「肉質等級」(脂肪交雑、肉の色沢、肉の締まり及びきめ、脂肪の色沢と質の四項目)で決まります。「歩留等級」がA、B、Cの三段階、「肉質等級」が5等級から1等級の五段階をあわせ十五段階の等級があり、A-5が最高等級となります。

国産牛と和牛の違い

日本で販売されている牛肉は、「和牛」「国産牛」「輸入牛」に分類されます。
「和牛」とは「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」 「無角和種」の4品種と、それらの交雑種のみです。
上記の品種であれば産地に関係なく「和牛」になるため、アメリカやオーストラリアなどで育てられた「外国産和牛」も存在するが、外国で生産された和牛は「アメリカ産」や「オーストラリア産」など「外国産牛」として店頭表示されるため、日本国内において「和牛」という場合は、国産牛の中の品種と考えて問題ない。

和牛以外の国産牛には、「ホルスタイン種(乳用牛)」「交雑種(F1)」「アンガス種」「ヘレホード種」などがあり、外国で産まれた牛であっても、日本国内での飼育期間が他の地域よりも長い牛は「国産牛」と表示できる。
和牛で最も多い品種は「黒毛和種」で、和牛の90%を占める。
この「黒毛和種」は注意が必要で、「黒毛牛(黒牛)」と表示されているものは和牛ではないのである。
黒毛牛は、黒毛和種とホルスタインなどが掛け合わされた交雑種で、「黒毛和牛」の略ではない。
和牛である場合は、必ず「黒毛和牛」や「黒毛和種」と「和」の字が入っている。

牛肉部位分割図

正肉版
内臓版

牛肉の部位説明

ネック

ネックは牛の首の部分で、筋肉繊維が密集しており、赤身と脂身がバランスよく混ざっています。 肉質はやや硬めで、煮込みやシチューに向いています。


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肩ロース

肩から背中にかけての長いロース肉で、最も頭に近い部分になります。


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三角バラ

三角バラは、霜降りの豊富な脂身が特徴的な牛肉の部位で、バラ肉の中でも三角形の形状が特徴的です。主に焼肉などに使われ、柔らかく濃厚な味わいが楽しめます。


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リブロース

適度な脂肪分を含み、旨味があり、肉質もきめ細やかで肉の風味はトップクラスです。


オススメの料理 ステーキ・焼肉・すきやき・しゃぶしゃぶ


サーロイン

ステーキ用の肉として有名で、牛肉の中では最高の肉質です。


オススメの料理 ステーキ・すきやき・しゃぶしゃぶ


ヘレ(ヒレ)

サーロイン、ロースと並ぶ高級部位です。とてもやわらかく脂肪が少ない上品な味が特徴です。


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ランプ

サーロインに続く、腰からももにかけての部位で、柔らかな赤みのお肉です。


オススメの料理 ステーキ・焼肉・ローストビーフ・たたき


内モモ

内モモは、牛肉の脂肪や筋肉が少なく、やわらかで赤身が多い部位です。


オススメの料理 ステーキ・焼肉・ローストビーフ・たたき


外モモ

外モモは、筋繊維が粗く、脂肪分が少なく、赤身が多いのが特徴です。柔らかさに欠けるため、薄切りや煮込み料理に向いています。


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シンタマ

シンタマは牛のもも肉の部位で、赤身と脂身が絶妙にバランスした味わいが特徴です。


オススメの料理 ステーキ・焼肉・煮込み料理


友バラ(カルビ)

アバラ骨の周囲の肉を指します。脂肪が厚くやや堅めで、味は濃厚。


オススメの料理 焼肉・煮込み料理


スネ

スネは脚の下部にあたり、筋肉と脂肪が絡み合った部位です。


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